蓮根教室

夏の雨のことばたち

蓮根教室の有馬です。

 

昨日に引き続き、東京では大雨が降りました。(※20:22現在、板橋区に大雨・洪水警報が出ています。ご注意を!)

夕方から空が怪しげに暗くなり、一気に強く降り出す。夏によく見る気候ですね。

 

 

さて、こんな天気を夕立(ゆうだち)というのを聞いたことがありますか。

国語辞典で引いてみると…

ゆう‐だち〔ゆふ‐〕【夕立】

夏の午後に降る激しいにわか雨。雷を伴うことが多い。白雨(はくう)。《季 夏》「―や草葉を掴(つか)むむら雀/蕪村」
夕方になって、風・雲・波などの起こり立つこと。
「―の風にわかれて行く雲に後れてのぼる山の端の月」〈風雅・夏〉

―デジタル大辞泉(小学館)

与謝蕪村の句が登場していますね。

「夕立」は実に古くから私たちの生活で使われていた言葉なのです。(「風雅」は室町前期の勅撰和歌集)

 

この「夕立」のように、実は日本語には「夏の雨」を表すたくさんのことばがあります。

 

たとえば梅雨(つゆ)だってそうですし、晴れているのに雨が降る天気雨(てんきあめ)もそう。

日照り続きの後に降るものを慈雨(じう)とか錦雨(きんう)…つまり「恵みの雨」として豪華な言い方をしたり。

夏の季語を調べると、思いのほか多く出てきます。

 

そんななかには「狐の嫁入り」というのも。き、きつね…??

狐の嫁入り きつねのよめいり

(1)闇夜(やみよ)に山野で狐火が連なっているのを、狐の嫁入りの提灯(ちょうちん)行列に見立てて、いったもの。狐の行列ともいう。(2)日が当たっているのに、にわか雨の降ること。二者とも、狐に化かされていると錯覚して、このような呼び方が生まれたと思われる。……

―日本大百科全書(ニッポニカ)(小学館)

「狐火」は怪談でも聞くことがありますが、なんと狐は雨まで降らせるのかもしれません。強すぎる。

 

***

 

「夏の雨」と一口にいっても、私たちはたくさんの言い方をできるのです。

国語の授業でも学ぶ小説や古文には、ただの「雨」ではなく、色々な想像をふくらませられることばが描かれているはず。

そんな所に注目することも、きっと生活に大切なことかもしれません。

 

ナカジュク蓮根教室 有馬 武蔵

 

【参考】

【画像出典】

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